2013年10月アーカイブ

中川運河キャナルアートの最終イベント、

長谷川章DK(デジタル掛け軸)+辰巳満次郎能舞、

前夜から降り続く雨、予報では当日15時に上がるとなっておりました。


しかし、台風の接近とともに降水確率は高まり、

天の上がる時間予報は、17時、19時と遅まりついには21時に・・・。


もとより小雨でも決行の意思有り、紋付で濡れながら、の対策もとっておりましたので

動揺はしませんが、やはり能面能装束着用でしたいものです。


すると不思議なことに我々の願いが通じたのか、開演直前になると、

雲は分かれて、晴れ間が覗き、運河の水面は鏡面となり、

DKは想像を超える美しさをたたえて幻想的な空間を創り出しました。


和蝋燭と共に登場して火入れの儀から、

祈りの儀、鎮魂の儀、そして納めの儀と舞い進め、

星も逢う夜となり、月も照り添うひと時となったのは、奇跡に近い出来事でした。


同じ場所では、もう出来ぬ由、しかし明年も諦めずに再現を願っております。


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東洋一長い「中川運河」、名古屋港から名古屋駅近くまで真っ直ぐ伸びております。

恥ずかしながら、存じ上げませんでしたが、

懇意にしている「デジタル掛け軸(DK)」の長谷川章氏からお誘いを受けて、

この度、DKと能舞の習合をはかることと成りました。


キャナルアートという、アートによる活性化を目指す法人がありまして、

その趣旨に賛同させていただき、己の能舞によって少しでも御役に立てればと

願っております。


中川運河、小栗橋の付近、

19:00 火入れの儀

19:30 祈りの義

20:00 鎮魂の義

20:30 納めの儀 

 笛 竹市 学     謡  山内崇生


入場無料で御座います。



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237 彦根城能

「お知らせ」でも御案内しましたが、

9月29日に彦根城内の彦根博物館にある能舞台で、

第47回彦根城能が開催されました。


16時から、自然光の中、私が「井筒」を勤め、

狂言「苞山伏」小笠原 匡、

夜に入り、照明を使い、宝生宗家の「小鍛冶」白頭と、

静かで厳かな半野外の昔ながらの城中舞台での能となりました。


国宝の名城では、他に松本城、姫路城で薪能が演じられていますが、

城中の舞台で観客席も整っているのは、こちらの大きな特徴です。

宝生も数年に1度の参勤ですが、毎年能と狂言の催しがあり、

是非、お出掛けくださいませ。


来年は大河「軍師勘兵衛」の地元は琵琶湖畔、

賑わいを見せることでありましょう。


彦にゃんにも、会えましょうとも・・・。


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