2012年1月アーカイブ

21日は宝生流大阪定期能「七宝会」初会

22日は名古屋定期能初会が無事に終了いたしました。

 

お寒いなかお出掛け下さいまして、有難うございました。

 

いずこも、定期公演の運営は大変で、正に存続の危機に直面しております。

 

中身の充実に関し、貪欲に懸命に努力いたします。

 

何卒倍旧のご後援を賜りたく、御高覧いただきたく

よろしくお願い申し上げます。

 

159  雪都

東京は朝から雪です。

 

積もることは無い様で、ひと安心ですが、

積もっているところもあるようで、また交通機関にも影響が出たようで、

どうぞお大事になさってください。

 

今夜は国立能楽堂で定例公演があり、

「巴」を勤めます。

 

雪は殆ど止んできましたが、お寒い中お出掛け下さるお客様には

申し訳ございません。

天気が悪いと

「あなたのを観に行って、ひどい目にあった!」

などど攻められることもあります。

申し訳ございません・・・。

 

しかし、来て下さる方が「行って良かった!」と思って下さる様に

懸命に勤めたいと存じます。

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明日は大阪の香里能楽堂で七宝会の」初会です。

舞囃子「高砂」辰巳和磨  能「えびら」澤田宏司  能「胡蝶」辰巳大二郎

他に狂言・仕舞、13:30開始です。

 

お越しお待ちしております。

1月17日、阪神淡路大震災から17年、

「いのりのときレクイエムコンサート実行会」委員長の上田益さんの思いで、

震災から10年目に風化を憂いてスタートしたコンサートも8回目を迎えました。

 

昨年、創作能舞「光明」を披露した時には、昨年の3.11は考えも及ばないことでした。

 

今回は地元の方のみでなく、東日本大震災で被災した方への鎮魂も

当然含めて、また、合唱にも参加していただき、会場にもお越しいただきました。

和合亮一さんが書き下ろして下さった詩も合唱され、素晴らしいレクイエムでした。

 

光明は更に工夫を重ね、勤めさせていただきました。

 

舞台の前には昨年同様に楽屋で一同に黙祷を捧げ、

舞台の成功も祈念いたしました。

 

希望の光明が皆さまにどうか届きますように。

 

 

 

 

11日の在韓日本大使館広報文化院での「新年日本展」は

お陰さまで事前予約で満席になり、ご好評の内に無事に終了いたしました。

 

思いのほか反応して下さり、若い方も(特に女性)多く、

文化交流使の活動第1回目として大成功いたしました。

早速にオファーも入り、気を良くしております。

 

前夜、ガイドブックを頼りに自分で制作したカタカナ韓国語を

当日昼に助手の朴君に校閲してもらい、

特訓して2分ほどの御挨拶をいたしました。

挨拶ぐらいはお国の言葉でしないと、失礼と思い・・・。

 

翌朝6時の飛行機で羽田に帰国、10時からの五雲会申合せに直行、

藤沢の稽古に行き、歯医者さん、玄人稽古・・・。

翌日土曜日は五雲会、そして今日日曜日は九州宝生会、

明日は神戸でレクイエムリハーサルと実家稽古日です。

 

当分、目まぐるしく時が過ぎそうです。

 

はい、身体には気をつけて、シッカリ勤めますので・・・。

 

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お陰さまで1月20日国立能楽堂定例「巴」の虎の子チケットは

お申し込み定員となり、完売となりました。

有難うございました。

 

さて、公演情報でもお知らせしましたが、

本年も、上田益実行委員長による「レクイエムプロジェクト神戸」が

1月17日、神戸松方ホールで開催されます。

昨年同様、能舞「光明」を勤めます。

 

シテ「闇に棲む女」が一筋の光明「恋しき人」を感じて、

前向きに生きていこうと決意するというもの。

 

弦楽器、コーラスとの習合部分もあり、

昔話ではない体験者の前での舞台、

などなど昨年同様の重い勤めですが、

今回は東日本の震災も思いながら心を込めたいと思います。

 

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私共は元旦に関東の楽師が一同に会し、「謡い初め」をいたしますので、

云わば元旦が仕事始めでしょうか・・・

いや、その直後「正月モード」にやっとなる人が多いか?

 

「身内の謡い初め」以外にも

元日から「公開謡い初め」も確かに方々であります。

 

お天気も良く、穏やかなお正月だったと存じます。

巷で本日がお仕事始めの方もいらっしゃいます。

私も玄人稽古を開始しております。

 

さて、「お知らせ」で御案内しております通り、

1月以降の主な舞台出演をお知らせしております。

 

1月20日の国立能楽堂定例公演

狂言「隠狸」野村万作 野村萬斎   能「 巴 」辰巳満次郎

18:00開演

既にチケットは、ほぼ売り切れております。

新春を寿ぎ、虎の子の「正面指定席」を御希望の方にお譲りします。

 

「辰」は西暦を「12」で割って「8」余る年ですので、

御希望の先着8名様に定価(4,700円)でお譲り致します。

メールにて以下に御申込下さいませ。

 

お名前: 御住所: ご連絡先電話番号: を office*manjiro-nohgaku.com  まで!

*を@に変えてお送りください

 

 

 

 

 

1年の始まり、つまり初会(はつかい)正月宝生会月並能は

必ず「翁」からスタートです。

新年らしい「翁」は毎年ご覧になっている方も多いと存じます。

 

大昔は毎回翁に始まり、五番立てでしたが、

現在は新年最初、または舞台披き、或いは特別な意味のあるときに

「セレモニー」として勤めるものです。

 

今年は山内崇生氏が披き(初演)で勤めます。

精進潔斎の日々をおくっている事でしょう。

 

前夜子の刻より、別火(べっか)も行います。

食事や手火鉢(今はエアコンの時代でもとより使用しません)、風呂まで別火としました。

 

宮中祭祀と同様に、翁の演者全員が一つの棟に隔離されて行うのが本来でしたが、

今では翁、千歳、三番叟(三)、鼓頭取が各自行うくらいでしょうか・・・。

 

「殺生禁断」をメインとする仏式とは異なる、

「心気平安」を目的とする神式の精進潔斎です。

 

私も七日間一人で或る木造旅館に泊まり、

四足を食さず、身につけず、当日早朝一番風呂で清めて舞台を勤めました。

 

木造和式旅館に泊まるのは、

洋式ホテルに泊まると、ウール製などの「四足製品」を身につけるからです。

 

「四足食品」は乳製品も含みますので、牛乳やバターも禁です。

 

やりだすとキリがないのですが、気持ちの問題ですので、

可能な限りは行いたいものです。

 

楽屋には女性は入れません。

女性蔑視ではなく、心を平かにするためです。

勿論、見所には女性がいらっしゃるとも、舞台に出れば乱れないものです。

 

すべて、祈りを勤める代表者として、心の平安を保つためのものです。

己の為に祈るのではありません。

「天下泰平・国土安穏」の祈祷です。

三番叟は「五穀豊穣」です。

 

翁を勤める方には、是非ともそういった意味を大切にしていただきたいものです。

 

平成24年の宝生会月並能初会は、1月8日(日)正午幕開きです。

 

本年より、月並能も正午始り、これで月並・五雲会・別会・立春能・文月能とも

正午開始に統一です。

 

※恐縮ですが「神事」である翁は、開演中の出入りを御断りしていますので、

10分ほど前には着座していただき、御調べや切火(清めの火打ち)の音なども

お楽しみいただき、清々しい翁を御高覧賜りたく存じます。

 

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153 初春の慶び

 

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本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。

 

今年は「辰」年、意味は「伸びる」「整う」、そして「振う」など。

「天体」そのものを表すとも言います。

 

本来「辰」と「龍」とは無縁らしいですが、とはいえ如何にも「昇龍」のイメージがあります。

 

元旦早々、東京は震度4で驚きましたが、

「振うて整う」年となりますよう、祈念するとともに、より一層、精進する覚悟で参ります。

 

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