2013年11月アーカイブ

感謝感激!!

お陰さまで、既に完売となりました満次郎の会、

いよいよ、ついに、明日で御座います。



連日準備に追われ、本日もロビーの仕込み中です。

優秀なアーティストやスタッフが着々と素晴らしい空間を創ってくれます。

1日限りの公開では勿体無いのですが・・・

一期一会のために生きる私どもの生き様でもあります。


今年の満次郎御膳(完全予約制、完売御礼)のご案内、

和食:

「味処 藤の坊 本店」牧島料理長による力作、

2013-11-26 14.13.36.jpg「寿ぎ」のイメージ豊かで、

・お造り

・カニ入りだし巻き卵焼き

・焼き肴

・カキフライ

・菊花おひたし

・鯛めし

・お味噌汁

・香の物

今年は特に豪華に美味に仕上がっております。







イタリアンは「ラ・クッチーナ ヴィバーチェ」の中川シェフによる力作、

「翁」が能の源流であることから、料理の源流、 すなわち

郷土料理をメインに考案してくださいました。2013-11-26 20.01.13.jpg 



お皿に盛られたお料理は、

イタリア郷土料理ばかりです。

詳しくはお店で・・・。


蕪のスープ付きで御座います。


イタリア各地での経験がモノを言う、

中川シェフならではの御料理です!






そして、第1回目より続く、

ご来場の皆々様に差し上げる御礼の気持ち・・・


今回は特製オリジナルスイーツ、

「紅白マンジロウ餅」です!
kouhaku manjiro mochi.jpg

既に中身も決まっていたこのお餅、

ギネスににも載った「マンジロウかぼちゃ」のキャンディー、

そう、ご当地キャラでありながら、

どこにでもいるクマモンがデザインされたキャンディを

コンビニエンスストアーで発見、思わず購入、ことのほか美味、癒されるお味。


マンジロウカボチヤは熊本名産ですが、実は発祥は土佐です。

ですから「万次郎」。   

ある方が中国から戦後引き上げるときに、ポケットにいれて土佐に持ち帰った、かぼちゃ種。 

生命力に溢れ、1本に100個も実をつけギネスに掲載。

甘味があり、スイーツにもモッテコイ。

無理をお願いして、オリジナル餅の中身をマンジロウカボチャ餡に

していただきました~!

絶品です。  お楽しみに!


では、ご来場の皆様は明日、お待ち申し上げております。


お越しいただけない方、来年は東京公演に加えて、大阪公演も致します。

是非お出掛け下さいませ!

翁の太夫を勤めるに当たり、7日間の精進潔斎期間に入りました。


 
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5年前に勤めた際にご厄介になった本郷の築100年の

純日本旅館に、今回もお世話になっております。


本来はここから出ずに7日の篭りをしたいところですが、

舞台出勤や稽古、申合せ(リハーサル)もあり、

その他の時間を 宿にて静かにしております。


四ツ足を食さない、身に付けない、ということは宿にも御協力、ご迷惑をお掛けしますが、

「天下泰平国土安穏」のため、 お許し下さい・・・。


さて、ロビー企画については大まかにご紹介しましたが、

今回は記念に製作物が御座います。  恐縮ながら宣伝させて頂きますと、


①「写真カード集」

佐藤晶子氏撮影による、満次郎の世界、写真展を致しますが、

12枚の写真ポストカード集を製作しました。

カードには趣あるコメントと、私による解説、そしてポストカードとして

お使いになった後でも、手元に小型の写真が残るようにした

気の利いたデザインで作って頂きました。

500部限定、1,700円(税込)で御座います。




②能楽普及グッズ 「能楽ストラップ №1 『猩々』」

以前より考えていた、能をより身近に感じ、知ってもらうための

グッズとして、携帯ストラップをついに製作しました。

誰も、どこも作ってくれないので、自前でプロデュースし、

今後毎年1体を目標に、能楽普及のために製作いたします。


装束を着用し、全方向からの撮影から始め、

デザイナーによるデザイン、造型師によるデザイン、鋳型製作、

手塗り塗装チェック、量産、1体ずつ手塗りと、数ヶ月かけて製作、

史上初の能楽ストラップです!!

スマホでも使えるイヤホンジャック(イヤホンの穴に刺して使えます)付き、

バッグや財布にも装着できます。

満次郎の会ほか、能楽堂のみの販売となります。

今後は色々な能楽堂で取り扱っていただこうと存じます。



夜の部の演目「猩々」、是非、能楽普及のために皆様にお持ちになって

いただきたく、よろしくお願い申し上げます。 1体700円

※お得なセット販売もあります。 

写真カード集+能楽ストラップ  セット価格 2,200円


          
noh strap syojyo.jpg





各演目同様、今回もロビー企画は周年ということもあり

充実しております。


【写真展】

初回から撮ってくださっているフォトグラファーの佐藤晶子さんの

これまでの写真と、ドキュメンタリータッチの満次郎の日々を

ロビーにブースを造ってお目にかけます。

ホームページやパンフレット、DVDでお馴染みの写真から、

未発表の写真ほか、盛りだくさんの写真展です。

チョイスに関してはお任せしておりますが、

きっと良いものになると期待しております。


【能面展】

ショーケースには、当家に伝わる能面を昼夜変えて展示いたします。

実際に舞台で使う名品も飾ります。

間近にご覧ください。


【花空間】

今年も鬼才熊野寿哉さんが花による空間演出をなさってくれます。

雅やかに、華やかに、厳かに・・・と空間演出がなされる事でしょう。


【明かり】

清水丈雄氏による、ヒノキランプの世界。

これは檜を薄く削って、

ロウソクのような柔らかな、暖かい風合いの照明演出がなされます。

舞台での能舞にも使わせていただく作予定です。


ぜひお早めにお越しくださって、ロビー空間をご満喫下さいませ!



では、夜の部のお楽しみを・・・・。

昼の部のテーマは「儀」、厳粛に勤めますが、

夜の部は「宴」として、華やかに、楽しく、とプロデュースしております。


まずは、私の「舞 神楽」。

実は、これは普通の能の形態ではありません。

もっとも、能の神楽を舞うには違いありませんが、

まずもって「一管」による舞は通常は御座いません。

しかも、笛はかの一噌幸弘さん、何をしでかすか!?解らない・・・

更に私も、普通のことはしたくない、ということで、これは観てのお楽しみに。


一調「土車」はゲストに観世喜正さん、お相手は亀井広忠さん、

若手による一騎打ち、調和と破壊の境目を垣間見れるか楽しみです。

これも、一つの楽器による演奏、自由さと緊迫感が増すスタイルです。


続いて仕舞3番。

「八島」、「笠之段」と祝言性の高い曲を先輩方にお願いし、

長老の近藤乾之助師に宝生独特の「鶴亀」曲(クセ)の仕舞を御願いしました。

深い味わいを感じて頂けば幸甚です。



そして、そのあとにはロビーにて少しのお時間を頂きまして、

皆様に辰巳屋銘酒「猩々舞」をお召し上がりいただき、

狂言「悪太郎」。

これは大曲ですが、萬斎さんは好きな演目と言っています。

これも大変楽しみです。


休憩をいただいたあと、いよいよ七人猩々。

江戸弘化年間に、最後にして最大と語り継がれた宝生太夫の勧進能。

この時に作られた特殊演出ですが、名前のとおり七人の猩々が登場、

皆で舞い、酒を酌み交わします。

特別な時にしか演じられない流儀の大事な演出を、

引き締めてめでたく舞い納めたいと存じます。

 shichin syozyo 2.jpg
  shichinin syojyo : akiko sato

お寒くなりました。

さて、お楽しみのご案内その1、昼の部の御案内です。


今回初めて勤めさせていただく「翁付き」とは、

翁を演じて、そのまま次の演目が連続して演じられる形式のことで、

最も正式で、正月や上棟、落成のときなど、大事な時に厳粛に行われるものです。



まず、精進潔斎、別火(翁演者のみ同一火を使用する潔斎)した役者達が、

鏡の間にてお神酒・塩・洗米をいただき、お調べ(お囃子の始まりの儀式)をして

幕の前に立ち、切り火(火打石で浄める)で更に身を浄め、

神体である翁面を持つ「面箱持ち」を先頭に舞台へ出ます。

翁(辰巳満次郎)が謡始め、続いて延年を祈念する千歳(せんざい、山内崇生)が颯爽と舞い、

次に翁が舞台上で白い翁面を着けて神となり舞い、

「翁帰り」と呼ばれる囃子により幕へ入ります。


次に三番叟(野村萬斎)が五穀豊穣を祈念して、まず直面(ひためん、面を付けない)で

揉みの段という、種をまく舞を舞います。

そして今度は、後見座で黒い面を掛けて鈴を持ち、

鈴の段という、芽生え、成長を祈念する舞を舞います。


三番叟も幕へ入りますと、3人いるうちの小鼓2人(脇鼓の2人)が退出し、

囃子方の後方に居た地謡(コーラス)は、本来の地謡座へ移動し、

そのまま「高砂」が始まります。

ワキの神主友成が登場し、播州高砂の浦に到着すると、

松の木陰を掃き清める老夫婦(前シテ・ツレ)が現れます。

友成と老夫婦の対話が進み、相生の松の謂れ、夫婦が離れて住む意味などを語り、

松の目出度さ、奇特さを、秦の始皇帝のエピソードを交えて地謡がうたいあげ(クセ)、

やがて自分たちが神であることを告げ、

神体に会いたければ住吉へ来いと言って、海に消えていきます。

意気揚々と船に乗り神に会いにいく友成、「高砂や~」の部分ですが、

颯爽と住吉明神が登場し、天下泰平を誓い、神舞を舞います。


この3体のシテを全て勤めさせていただきます。

その間、2時間半ほど、お付き合い願いたく・・・。


また、翁は神事能として特別なもので御座います。

まことに恐れながら、翁が始まりますと途中入場をお断りさせていただいております。

5分前には御席にお付きになり、お心を鎮めていただき、

お調べの音、切り火の音をお聴きになり、

既に翁をその時よりお楽しみになられますこと、オススメ申し上げます。


近年では、翁のシテと高砂は別の役者が勤めるのですが、

祖父が本式に1人で勤めたことが有り、挑戦させていただきます。


能が出来る前からあった翁、能にして能にあらず、とも。

世阿弥たちが能役者として初めて勤めたと言われます。


伊勢・出雲遷宮、世阿弥生誕650年紀、当会5周年、満次郎斯道50年様々を寿ぎ、

更に、役者たちによる天下泰平・国土安穏・五穀豊穣を祈念する姿を

皆様に共有していただき、共に願っていただけば、この上なき幸甚に存じます。

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            okina:akiko sato

お陰さまで第5回を迎える満次郎の会、

お陰さまで着々とお迎えの準備を整えております。


お陰さまで本日、新たに齢を重ね、

いよいよ感謝も深まり、緊張も高まります。


「なるほどガッテンポッドキャスト」1本勝負、

第5回満次郎の会 見どころ聞きどころ

にて、ご挨拶と、お楽しみをお話しておりますが、

更に詳しく、こちらのブログでお届けしてまいりますので、

お付き合いくださいませ。






ついに11月突入、と思っているうちに上の十日は過ぎ行きまして・・・


3日は大阪府立大学創基130年記念のホームカミングデーということで、

中百舌鳥にある府立大学の白鷺ホールにて新作能「オセロOthello」の初演、

満席のお客様迎えて、なんとか無事に勤める事が出来ました。

羽衣国際大学の日本文化研究所プロジェクトで2年揉んだ作品ですが、

稽古、リハーサル、ゲネプロとやるたびに進化して行きます。

1年5ヶ月後に、堺の羽衣国際大学での再演が予定されております。


4日には宝生能楽堂で指導するアマチュア愛好家の発表会「あまねく会」大会、

皆様、日頃の努力を舞台で発揮、上出来で嬉しい事で御座いました。


9日は国立能楽堂で「国栖」のシテを勤め、満席の中、

まずまずの舞台を勤める事が出来て安堵しています。


そして本日10日は宝生会定期能。

朝はNHK録音合せ、夜は満会5夜の部「七人猩々」の合せ、名古屋へ。


14日は大阪の太閤園「淀川邸」100周年記念能楽の夕べ、

太閤園座敷の宮大工が造った、隠し敷舞台にて能のlectureと実演。


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16日五雲会、17日名古屋宝生会、18日小鼓の会、

20日 21日 弘前学院workshop、

23日主宰の京阪神巽会、24日志宝会(小林与志郎師会)、26日華月会(大倉源次郎師会)


そして30日は「満会5」で御座います。


今年も、みるみる迫っております。

大変です~

しかし、今回もお楽しみ頂ける空間であることは自信を持っております。


今後、ブログにて満会5の見所など、お伝えしてまいりますので、

お見逃しなく!!