2010年10月アーカイブ

68 巽会

巽会は祖父の孝一郎の時代に出来た、素人お弟子の会です。

100年以上前です。

 

それ以前は「風」や「雲」の字と名前の字を使っていました。

たいていの能楽師はそのようにしていましたし、

今でもそうです。

 

祖父はそれを打ち破ったのでしょうか。

おそらく、子孫にわたり続いていく名前を考案したのでしょう。

 

10月17日の京阪神巽会に続いて

11月3日は東海巽会大会が、名古屋能楽堂に於いて

開催されます。

能「黒塚」ほか、舞囃子・仕舞・謡と朝から夕方まで続きます。

 

11月7日は東京巽会・あまねく会(私の主宰)大会です。

今回能はありませんが、舞囃子ほか賑やかに催されます。

 

3週間の中に3つの主宰の会、これをしっかりやり遂げねば!

本日は東京青雲会でした。

 

このブログでも以前御紹介しましたように、若手の勉強会、

東京含め全国5か所で行われている、能楽会最大規模の組織的な勉強会です。

 

まだ御眼だるい状況ですが、お客様の中で勤める経験、

そのお客様からの叱咤激励を頂戴する有難さ、

会を運営する勉強・・・

これを流儀が組織的に行っているのですから、

若い連中は感謝しても仕切れません。

 

まさに「初心忘れず」の「初心」の真っただ中、

しかしこの「初心」の真意は、「未熟」の意であり、

いつまでも一瞬前の初心を忘れず、

「自分の未熟だった時を忘れるな」ということ。

 

しかしそれも、成長があればこそ、成長しなければ「初心」は止まったままです。

 

死ぬまで初心から抜けることを繰り返し、果てのないものに取り組むのは

辛くもあり、幸せでもあります。

 

雨中にも関わらず大勢お越し下さったお客様に、

一同感謝しておりました。

企画・制作・販売を「満次郎の会」で手掛けるDVD、能「M-1」は、

単に演能記録映像を編集してお見せするという、従来のものとは全く違います。

 

つまり、

能・・・・・辰巳満次郎の能姿

写真・・・佐藤晶子のスチール

音楽・・・上田 益が魂を揺さぶる

アートディレクション・・・金子二三夫

の習合であります。

 

私が体現したものを、佐藤晶子氏が撮り、上田 益氏の音楽に乗せて

金子二三夫氏がアートディレクションするという、業界初めての試みであります。

 

因みに構成は私がしております。

単なるスライドショーではなく、ストーリー性を踏まえて、単調にならず、

想像力をかき立てていただくように、奥深いものをご提供したいという思いです。

 

撮影は5回に渡って宝生能楽堂・MOA美術館・香里能楽堂で撮影し、

素晴らしい成果が出ております。

 

能舞台は勿論、自然の中、現代アートの空間など、

時空を駆ける盧生ならではのシチュエーションで撮影しております。

 

能の愛好家の皆様だけではなく、皆さまお楽しみ頂ける内容と

自負しております。

 

是非是非、御高覧下さい。 当日、ロビーで85インチプラズマを使用して

皆さまに観ていただきます。

販売(2500円税込)もしております。今回は先着1000名様限定に、

佐藤晶子氏のポストカードを1枚ずつ謹呈する予定です。

 

 

過ぎてしまえば、矢のごとく、一炊の夢なれども・・・

過ぎるまでは何事も大変でございますね、やっぱり。

 

自分で企んだことばかり、気がつけば企んだり関わるプロジェクトも増え、

抱え込んでいることをシェアするためのプロジェクトを新興しております・・・?

 

皆さまの御助けで、拡がり、膨らみ続けており、感謝感激でございます。

 

満次郎の会も含め、こちらで色々とご案内してまいりますので、

お楽しみに・・・

 

 

 

いにしへびとより伝えられし如く、時は過ぎてしまえば一瞬であります。

行く川の水は絶えずして、しかも元の水にはあらず。

世の無常と感じるか、万物の浄化と考えるか・・・

考えているうちにも過ぎゆく時を虚しいと嘆くか、再生し続けると喜ぶか・・・

 

散々古人の賢人が哲学してきたのだから、

ただただ時を大事に使うこと、噛み締めることだけで良いかと思っております。

 

昨日は、主宰いたします「巽会」の京阪神大会を

大阪能楽会館で開催いたしました。

所謂「お素人会」というもの、アマチュア弟子の発表会です。

 

父の代稽古を始めて10年ほどでしょうか。

幼い私を膝の上であやしてくださった方々に稽古をつけるのは

かなりの抵抗があり、しかも芸事上の猛者揃いだったので、

辛いものでした。

 

しかし、過ぎてしまえば・・・

人間の良くも悪くも「慣れ」のお陰で、

愛情ある厳しい稽古をするようになっていました。

 

プロ・アマ問わず厳しい稽古をつけた亡父は「鬼」と呼ばれておりましたが、

なんだか今では私のほうが厳しいような気がします。

世阿弥の言う真の「初心」を忘れている部分でありましょうか。

 

今年は初舞台の新人2名を加えて、あとは大半が大ベテラン、

それなりの味のある舞台でした。

 

今日は父の命日。

朝から近隣の小学校3校集めて実家の香里能楽堂で

体験教室、羽衣国際大学での稽古、実家に舞い戻り、仏壇にお参り。

その後、DVD制作打ち合わせ、京大宝生会の稽古。

 

来年はもう辰巳孝の七回忌であります。

 

過ぎてしまえば・・・

 

 

 

 

AK100(黒澤明監督生誕100年記念事業)、北杜市のイヴェントは

10月中です。

様々な企画がある中、小淵沢の身曾岐神社能舞台で行われる、

8日「人間50年と新作能マクベス」

9日「喜多流 白田村」

10日津軽三味線「吉田兄弟」

はメインとなっています。

 

昨年、夏の「八ヶ岳能」で「鞍馬天狗」を勤めさせていただきましたが、

周りに神池があり、篝火に照らされた影が幻想的であり、

何よりも素晴らしい本格的な能舞台、

清らかで雄大なロケーションを楽しんでいただきたいと存じます。

 

御高覧いただく方々、冷え込み対策抜かりなくお願い申し上げます。

 

62 かんら薪能 

どなたか時間を止めていただきたい今日この頃でございます。

 

10月3日(日)は群馬県の甘楽(かんら)町での「かんら薪能」でした。

 

甘楽の能楽公演は、私の兄嫁の里、國峰城主「小幡氏」が治めていた城下町小幡で

兄の義父、小幡力造氏のご縁で始まったものです。

既に10年以上前からうかがっておりますが、昨年10月25日に指定景勝「楽山園」の整備記念、

町制50周年事業として楽山園での薪能が計画されました。

 

兄の長男孝弥の舞囃子「高砂」、茂山家の狂言、宗家と私の「船弁慶」

でしたが、生憎の雨、折角の景勝地の特設舞台、

異例のことですが高砂は雨の中シテと地謡は雨に濡れながらもさせていただきましたが、

当然お客さまも雨中のご鑑賞で濡れている方あり、急遽雨天会場の

文化会館に民族大移動・・・。

 

今年は前日から降水確率60%の予報、大阪七宝会からの帰京中に

文化会館での開催と決定しました。

 

実は今年の野外での催し10か所は、ここまでパーフェクトに晴れており、

きっと大丈夫と思っていたのに・・・。

結局は僅かにポつっときたくらいで可能ではあったのですが、

致し方ないことであります。

 

しかしながら、ホールは様々な植栽や照明、

虫の音のBGM(上演中は為しですよ)など、とても良い雰囲気でした。

 

来年があるのなら、3度目の正直で楽山園でもさせていただきたく存じます。

 

お客様、スタッフの皆さま、お世話様でした。

 

お知らせでも様々ご案内しておりますが、

「満次郎の会」発売開始させていただきました。

 

昨年の発会時、完売させていただいたことに調子に乗り、

超前向きに、昼夜2公演とさせていただきましたが、

やはりハラハラものでございます。

 

お陰さまで順調な滑り出しで、まずはホットしております。

が、100席ずつ程の御予約、宝生能楽堂は490席ですから

まだまだ2割の売れ行きです。

 

しかしながら、良いお席から出ておりますので、御高覧いただけます御方は

お早めにお申し込み賜りますようご案内申し上げます。

 

何卒、お誘い合わせのうえ、多数御来場お待ち申し上げております。