2011年10月アーカイブ

18日大阪青雲会は、お陰さまで、

沢山のお客様に見守られて終了いたしました。

厚く御礼申し上げます。

 

お目だるい点もありましたが、厳しく暖かくお願い申し上げます。

 

さて、引き続きまして、東京青雲会でございます。

 

10月25日火曜日宝生能楽堂にて14時始め、

稽古会なれど愚息和磨が能「胡蝶」で初シテを勤めます。

 

心配事が増えるばかりです・・・

 

舞囃子・仕舞もございますので、是非御高覧よろしくお願いいたします。

 

 

宝生流公式の若手勉強会「青雲会」は

年間に、東京で3回、

名古屋・金沢・大阪・福岡で1回

開催されております。

 

シテから地謡、楽屋働きまで若手で担います。

そのような会ですので、勿論、入場無料でございます。

 

シテを勤め始めているものも、地謡の後列に座ること、

ましてや地頭などは、ずっと先にならないと御役には頂けないものです。

 

しかも、公開の場で勉強させていただくことは、

宝生会始め、先輩方や流友、一般の御支援もいただいての実現であり、

まことに有難く、運営メンバーと共に感謝申し上げるばかりです。

 

大阪青雲会は10月18日18時より、梅田の大阪能楽会館で

開催されます。是非、お越しいただき、御高覧いただき、

今後も御見守り頂きたく存じます。

 

舞囃子「安 宅」 石黒 実都

    「歌 占」 澤田 宏司

仕 舞「笹の段」 広島栄里子

    「花 筐」 辰巳 和磨

    「昭 君」 当山 淳司

能  「熊 坂」 辰巳大二郎

・地謡ほか 山内崇生 田崎 甫 木谷哲也 

 

【助 演】

福王知登 守家由訓 成田達志 中田弘美 斎藤敦 小笠原匡 各氏

  

 

 

 

 

 

 

 

133 体育の日

体育の日は東京オリンピック開会の日、

たしか、降水確率がもっとも少ない日を選んで決まったと

記憶しております。

 

もちろん、10月10日だった訳ですが、

ハッピーマンデーという祝日設定になり、意味も薄くなっていくようですね。

 

何事によらず、意味や理由が不明になり、

流行りや権力で歴史的な行為や慣習まで曲がってしまうような

不安を感じるのは、私どもが伝承者である性でしょうか・・・

 

3連休製造の為ですから、それはそれで大事なのかも知れません。

 

本日は幸信吾師の社中会、御養父の幸流小鼓方先代宗家、幸正影師17回忌追善会でした。

私も東京芸大では御指導いただき、可愛がっていただきました。

師の宝生英雄宗家や私の岳父も17年、同じ秋の頃でした。

寂しい限りです。

 

その後、内弟子時代からの先輩で、未だに可愛がっていただいている

金森秀祥師の社中30周年記念会に出勤、シテ方で掛け持ちとは

少々不謹慎で恐縮な限りです。

 

盛大な素晴らしい会でした。

 

御尊父孝介師や英雄宗家もいかばかりか御喜びだったかと存じます。

 

私も先輩に続き、しっかりせねば!!

 

 

今宵は旧暦の9月13日夜、「栗名月」として収穫を祈念して

栗などの御供えをして月を愛でる夜です。

 

ちょうど月の形も「栗」のような。

 

8月15夜と9月13夜は両方愛でるべきなのだそうで、

どちらかを逃すと「片見月」と忌む慣わしもあります。

 

今年は両方御覧なった方多いのでは?

 

昨夜は国立能楽堂の渡邊荀之助師「阿漕」の地謡を済ませ、

沼津御用邸で例年の如く「栗名月の宴」に出演。

 

これは御用邸内の学問所を使って謡と舞を1曲ずつお話しながら、

御鑑賞いただき、お料理と、野点御席と、栗名月を楽しんでいただく宴です。

 

今回は「鎮魂と希望」をテーマに、海に所縁のある曲ばかり、

追善からはじまり祝言に留めるものとしました。

 

海のまん前である御用邸の御座敷で、

お客様はそれぞれ思いをなされた事と存じます。

 

自然を恨まず、自然を愛する日本人でありたいと願います。

 

 

毎月第2日曜日開催の月並能の申合せ(リハーサルの意)を済ませて、

群馬県甘楽町へ向かいました。

 

甘楽は「かんら」と読みますが、私の兄嫁の所縁の地です。

戦国武将、国峰城主の小幡氏後胤であること、

立派な甘楽町文化会館が完成したことから、

同地の小幡城下町での能楽公演が始まって、かれこれ20年ほどでしょうか。

 

昨年、小幡の景勝地「楽山園」再現整備落慶祈念として

「かんら薪能IN楽山園」が企画されましたが、

生憎の御天気で、公演最中に場所替えをする(民族大移動と言われました)

という、初めての経験をいたしました。

 

茂原町長の「なんとかこの景勝楽山園での薪能を!」との熱意が

天を動かしたか、今宵は素晴らしい天気で月も美しく、

演目も「土蜘」、シテ(宝生宗家)の第一声は「月清き」であり、

とても良い薪能となりました。

 

私は明日をも知れず弱りに弱った病人の源頼光でありました。

勿論、怪僧が現れたら、一太刀浴びせて負傷させるほどの

働きはしますが・・・

 

御天気に気を揉まれる主催者の御苦労は大変なものです。

われわれも、如何に嬉しかったか、

素晴らしいロケーションで舞台を勤めることは

有難いことであります。

 

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「満次郎の会」終了から早くも1週間でございます。

朝夕は冷え込み始めまりました。

 

なんと、満次郎の会前夜から準備で泊まり込み、

その後は東海・関西と周り、昨夜1週間ぶりに帰宅しました。

 

昨日は大阪・三島・東京と仕事を済ませたあと、上田益さんと打合せ。

来年も1月17日に神戸で上田氏代表の委員会主催「レクイエムプロジェクト」があり、

能舞「光明」をさせていただきます。

 

満次郎の会でも、会津の酒「鬼生」を販売し、

その売上全額を復興支援金にと御案内したこともあり、

早々に完売となりました。

一時の事ではなく、継続的に出来る範囲で支援できればと願います。

 

また、この秋はレクイエムプロジェクト東京もございます。

私共は今回は参加しておりませんが、

和合亮一さん書き下ろしの詩をうたいあげるなど、

内容は素晴らしいものです。

昼夜公演ですので、是非お出かけ下さい。

 

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お陰さまをもちまして、第3回「満次郎の会」は無事に

終了いたしました。

 

皆さま御忙しい中、御遠方からも多数お出かけ下さいまして、

本当に有難うございました。

 

心配した御天気も、なんとか問題もなく、

喜びの1つでございました。

 

毎回のことですが、この催しはお客様、出演者、アーティスト、スタッフの皆々様に支えられ、

それを今更ながらに、つくづくと感じました。

 

「満次郎の会」は皆さまに育てられながら、

能楽堂の空間は調和し、進化し、舞台は気持ち良い緊張感に包まれ、

まさに望んでいた空気が充満しておりました。

 

なんとか、今後もしっかりやらせて頂きたいと切望しておりますゆえ、

何卒よろしくお願い申し上げます。

 

昨日は「酒の日」でもありました。

公演後には、長らく控えていた飲酒(おんじゅ)を破りまして、

御仲間と夜もすがら・・・

 

今朝は片付けと、公演打合せと、文京区立第8中の伝統文化ワークショップ、

玄人弟子の稽古を済ませ、最終新幹線で東三河まで。

 

休みたい気もいたしますが、休息するとドッと疲れが出そうな・・・恐れあり。

働いているほうが体調も良いのでありますから、ご心配なく。

 

週末には群馬の「かんら薪能」はじめ、いよいよ秋の能繁期です。

11月には同門会「あまねく会」30周年記念大会もあり、気は抜けません。

更に広島平和能、宝生別会と続き、気を引き締めるばかりです。