2014年8月アーカイブ

本年は定員をはるかに超えて、

45名の参加者を受け入れての教室、

怪我も病気もなく無事に終了できましたことは、

本当に有り難く嬉しいことでありました。

10年を超えましたが、8年連続の参加者もあります。


夏休みには集まって、楽しく、励ましあい、或いは悔しい思いもして

目標に向かう。

伝統芸能の稽古の中の厳しさや楽しさも感じてもらう。


これが我々の使命で御座います。

あら、愛おしの子達や・・・。


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23日の岩村城址薪能、「覇王」は

お陰さまで大勢のお客様にお越しいただき、無事に終了いたしました。

厚く御礼申し上げます。


早朝の新幹線で名古屋に向かい、名古屋能楽堂で最終リハーサルを行い、

まずは腹こしらえに、勝利亭さんで皆でオムライス。

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 名古屋の老舗 洋食屋  勝利亭


そのころ、覇王バスツアー満次郎組は2台の大型バスで名古屋駅から出発。

生憎の雨模様に、メンバーの方は写真のようなテルテル坊主を作ってくださり。

有難う御座います!!

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我々も各自、追いかけまして岩村山荘(ツアーの昼食会場)で追いつき、

ご挨拶に!と思いきや、主催実行委員会のかたに見つかり、

天候判断で決断を迫られれ、

私どもは多少の雨でも決行する準備と覚悟を持っておりましたが、

会場設営の都合もあり、野外会場での決行を断念せざるを得ませんでした。


それからは、雨天会場の体育館での設営に加わり、

照明機材の角度調節を始め、スタッフ同然に準備を致しました。


なんとか、雰囲気も出来上がり、照明タイミング、マイク調整も終了、

お客様をお迎えしました。


600人を超えるお客様が集中して観てくださり、私共も感激致しました。

演じながら、信長の、修理夫人の、岩村の人々の思いを感じ、

正に苦しくもなりましたが、僅かでも鎮魂になったかと思っております。


来年も覇王を!とのお声をいただき、そのつもりで動き始めております。

感謝。


各地の自然の猛威、被災された方には心よりお見舞い申し上げます。

よく知る方にも、被害を受けた方、間一髪で命拾いした方もあり、

正に自然は良くも悪くも「鬼」で御座います。


さて、いよいよ覇王、本日までに何度も改変しました。

最大の目的「鎮魂」とならんことを念じ、能としても作者飯塚恵理人教授のお力、

メンバーの助言により、満足できる形になっております。


修理夫人の菩提も供養いたしました。

飯田の開善寺、過去帳が残っています。



あとは、お天気。

雲霧湧きい出す、「霧が城」の岩村城、

この4年ほど、野外の催し20回以上で雨降らずのお天気男となっていますが、

如何成るものかな。


「覇王ツアー満次郎組」は50名を越しました。

有難う御座います!


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岐阜県恵那市岩村町の「いわむら城址薪能」は

今年で第30回を迎えます。


女城主の町として有名な岩村。

城下町の風情豊かに、江戸期からのカステラ屋さん、造り酒屋さん、等等、

喧騒とはかけ離れたところで御座います。


女城主は信長の叔母。 岩村の城を得たものが天下取りに近付くとて、

信長は若くて美しい叔母を政略として城主の妻に娶らせ、

更に最愛の子、御坊丸を人質にして将来の城主にと望みました。


やがて城主は亡くなり、女城主として活躍するも、

宿敵武田の重臣、秋山信友が攻めて来ます。

雲霧城と呼ばれ、標高もある山城、

中々陥落しないために兵糧攻めになり、いよいよ危うくなったとき、

女城主の美貌に落ちた?か、和平の条件に秋山は妻となれと迫ります。


無血を望み、妻となった女城主、修理夫人と呼ばれますが、

はっきりした名も分からぬとか・・・。

御坊丸は武田方に人質となり、激怒した信長は岩村を大軍で攻めます。

難攻不落の城、信長の謀り事により、偽りの手紙を届けて、

味方するなら助けるから城を明け渡せ、と。


しかし秋山夫妻は磔に、城の者たちも皆殺し、修理は信長を呪うぞと言いつつ

果てたと言います。


この恐ろしい伝説を題材に、と地元のご希望があり、今回の新作能となりました。

「覇王」は信長、大義のために手段を選ばず、情けをかけずに力で征服する人間として

生き抜く信長。


岩村に入り、勝頼の死を知った信長は、人間五十年を舞い、毛利攻略へと向かったと言います。

この新作は、城主であった森蘭丸の病床を見舞うところから始まり、

修理の物怪により金縛りになる信長、修理との闘いなどを経て、終に非を認めると

やがて金縛りは消えますが、報いは免れず、その後に本能寺で討たれたのが

報いだと噂したといいます。


現地でこの惨劇の能は恐ろしいものですが、能の持つ鎮魂性を信じて勤めたいと存じます。


7日には現地で作者の飯塚恵理人椙山女子大教授と私のワークショップも御座います。 


本番は23日で御座います。 

現地は明知鉄道「いわむら」駅が最寄りですが、お車が便利と思います。

恵那インターも近いです故に。


名古屋から私設ツアーも組みました。大人気です!

11時名古屋駅バス⇒恵那付近で昼食⇒岩村城下散策⇒薪能鑑賞⇒名古屋駅

バス代、チケット代、昼食代含めて9,000円。

ご希望の方はお早めに こちら へ、

お名前・人数・ご連絡先をそえて、 お申し込みください。

岩村城址薪能ご案内


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