8 第1回「満次郎の会」の楽しみ方 ロビー編①

やっとロビー編突入です。

 

能楽公演では通常手を付ける余裕の無いロビーですが、

今回は各方面よりのご後援を賜り、常には味わえない空間造りを目指しております。

 

まず、順番に入り口からご紹介しましょう。

 

ピロティ(玄関前)では今回のテーマのひとつである「灯り」を演出し、

「小灯篭の小径」を造ります。

お客様をお迎えする「50」個のミニ灯篭をお楽しみ下さいませ。

 

受付横には西田氏の書「夢」があります。おなじく今回のテーマのひとつは「夢」です。

チケット(阪部恵子氏デザイン)にもやはり「夢」の字です。

 

ロビー入り口では、青山御流いけはな 28代家元 園 楽山師のいけはなをお楽しみください。

 

青山御流(せいざんごりゅう)は800年前より続き、和歌の冷泉家同様、

「華道の園家」として王朝文化を唯一今に伝える生け花です。

大抵が「仏に捧げる」花を根源とするのに、このお流儀は「神に捧げる」ものでありました。

 

そもそものご縁は、私の大祖父の孝太郎が金沢で能楽師のほかに、

青山御流の北陸総会頭取締を仰せつかり雲松園清雅の号を賜っていたことから始まります。

しかしながら祖父孝一郎のときより能一筋となり、

数百人いたという門弟も散々になりご縁は中絶しておりました。

父孝の3回忌追善の会を催すにあたり「半蔀」の立花の演出をするときに

折角のご縁だからとお花をお願いしたのが再縁をいただいた切っ掛けでした。

 

その後、翁を演ずるにあたって、真の精進潔斎の意味と作法を教えていただきました。

先日800年記念のいけはな展に伺い、祝言「高砂」を舞わしていただくなど、

お世話になっております。

 

特別に誂えた白木の花器で、清らかないけはなが拝見できると楽しみにしております。