「お知らせ」でもご案内した通り、1月10日・11日と「新春若草能 特別公演」が
奈良の新公会堂能楽ホールで開催されました。
毎年一流儀が輪番でさせていただいておりましたが、
本年は「平城遷都1300年記念」ということで、この3連休中の2日間、
「大和四座(観世・金春・宝生・金剛)」揃い踏みという特別公演でした。
それぞれ奈良を題材にした曲目で、金春「采女」金剛「春日竜神」宝生「国栖」観世「野守」
という選定でした。
私は国栖のシテを勤めました。この曲は昭和39年に私が初舞台で子方(天皇役)を演じた、
思い出の演目であります。
私にも人並みに幼く可愛らしい時代があり、さらに明かしますと、
予定よりも1ヶ月早く未熟児として世に出でたのであります。
皆さん、この話をしますとギャグだと解釈なさいますが・・・
舞台を無事に終えたあとに、奈良公園で「せんと君」と友達になりました。
彼の生みの親の薮内先生と懇意にさせてもらっていることを話しましたが、
終始、せんと君は無言で頷くだけでした・・・。