豊橋での「第4回 吉田城薪能」(主催 NPO法人 三河三座)が
7日無事に終了いたしました。
一番の心配のお天気も上々、
見所は少し風も吹き、
吉田城趾の抜群のロケーションで
幽玄の世界を楽しんでいただけたと存じます。
演目は「鞍馬天狗」、花見の子たちは地元の「能楽教室」の仲間でした。
普段は観世流のお稽古をしているのですが、
折角の地元の催しですから、参加を依頼しました。
例によって、愛情ある厳しい稽古を重ねました。
たとえアマチュアといえども
お客様に披露するのでありますから、
可愛らしいだけではいけません。から。
期待以上に頑張って立派に勤めてくれたことは、
本人たちも、私どもも、お客様も同様の喜びでありました。
この吉田城薪能は、宝生・喜多・観世と輪番で勤めておりますが、
大きな特徴の一つに、地元魚町能面能装束保存会のご協力により、
現地で数百年前に使用されたであろう能面を、
同じ地(城趾)でまた使わせていただくという、
他ではマネのできない楽しみがあります。
今年は後シテの大ベシミ、天下一河内の作品、300年ほど前の名品でした。
本番中、面の内側に沁み込んだモノが、やはり出てきたのを感じました。
この素晴らしい薪能が、いつまでも続き、進化していくことを期待しております。
地元の皆様には本当にお世話になり、出演者一同感謝感激いたしました。