54 薪能いろいろ

最盛期の半数になったとはいえ、

毎年夏は各地で盛んに薪能が開催されます。

本来興福寺お水とりの寒い時期が薪の神事の発祥ですが、

いまや夏の季語となった薪能。

 

1日にMOA美術館薪能、7日吉田城、12日大阪薪能、

19日遊行寺薪能、26日東京大薪能、28日いわむら城趾能、と

例年より多くシテや地謡を勤めさせていただきます。

 

19日の藤沢市の遊行寺薪能は、

yugyo-ji 1.jpg能にも登場する一遍上人、時宗の宗祖が開山した御寺の境内

で毎年開催されます。

 

開演前に舞台上にススキを立て置き、お僧達が念仏踊りを

なさいました。

 

御年90歳の遊行上人が、ユーモアたっぷりに説法を

述べられ、観客は聴衆となって、まさに法の庭となりました。

 

天気予報は幸せなことにハズレテ、無事に開催できましたのは

何よりのご加護でございました。

 

これから都庁前の東京大薪能、いわむら城と無事開催を祈ります。