いよいよ明後日26日は、東京都庁前広場での東京大薪能(主催IFAC)です!
毎年、大規模に、まさに「大東京」の名が相応しいシチュエーションで
能の普及のために企画・運営・主催していただく事に、
大変感謝しております。
入場無料・自由席ということもあって、私の知る限りでは
最大数のお客様がいらっしゃいます。
主催者からも例年呼びかけていただいていますが、
是非とも能楽堂への「橋掛かり」となることを期待します。
主催者代表による解説、
能「放下僧」シテ辰巳満次郎ツレ山内崇生、
「黒塚」シテ渡辺荀之助、
狂言「福の神」山本則俊、
という内容です。
「放下僧」は牧野次郎丸・小次郎兄弟が、父の敵である利根信俊を討つ話。
実話を元にしており、牧野兄弟が「放下」というパフォーマーに扮して、
禅問答好きの信俊に接近し、油断させて本望を遂げるというお話。
「芸人」として芸尽くしをしたり、血気に走る弟小次郎を制御しつつ
敵を討つチャンスをうかがう緊迫感、
能独特の表現(例えば敵を討つ場面では、信俊は代わりに笠を置いて退場し、
兄弟はそれを信俊と見立てて討つ、など)も面白く、
「現在物」としての魅力たっぷりな曲、お楽しみください。
「黒塚」は有名な「安達が原の鬼女」の話。
これも伝説からくるものです。古歌にも詠まれています。
陸奥の安達が原で行き暮れた山伏たちが宿を乞い、
1人の老婆にもてなされます。
枠加瀬(ワクカセ)という糸繰り車を回しながら、泣き崩れる老女。
夜中なのに山に薪を取りに行くといい、
自分の寝室を覗くなと念を押して出かけます。
不審に思った能力(間狂言、下働きの男)がこっそりのぞくと・・・。
壮絶な闘いと、女の哀れさと・・・
いろいろ感じていただければ幸いです。
皆さま、熱中症対策・虫さされ対策・行列対策・・・などぬかりなく、
お早めにお越しくださいませ!