2010年12月アーカイブ

2010年も、やはり終わってしまうのですね・・・。

なんと、短いことでしょう。

特に今年末は加速した様な気がしました。

 

悲しいことに、喪中お知らせの葉書が今年ほど多かったことはありません。

我々の業界では、多くの方が黄泉に発たれました。

今は安らかなることを祈るとともに、

のこった者の使命を全うするに尽くすのみです。

 

結局30日まで公務が続き、観世喜正さんとミニ会議、

彼は翌日の紅白のリハーサルが終了した直後でした。

石川さゆりさんの「天城超え」の時に、「女の情念」をテーマに

能の姿で舞う・・・というのです。

石川さゆりさんの、たっての希望で能をお願いしたいとなったそうですが、

彼の苦労話も聞けました。

 

先ほど喜正さんの「舞」は確認しました。

さぞかしお茶の間でも話題になったことでしょう。

彼は「能がちょっとでも意識されれば良いかと思う」と

話していましたが、その通りと思います。

 

本年も、数知れぬ多くの方々に御助けいただきながら、

なんとか過ごして参りました。

来年は皆さま共々、跳躍の年でありますよう、

どうぞ、良い年をお迎えくださいませ。

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あっと言う間に、クリスマスも過ぎ去り、押し詰まってしまいました。

 

稽古・会議・舞台出演などで京都・大阪での仕事が重なり、

珍しく1週間ほど関西滞在でした。

 

いろいろございました。

携帯も故障し・・・

 

さまざまな「ご縁」をいただいたかたと過ごしておりました。

 

毎年23日は、能楽協会大阪支部主催の「歳末助け合い能」があり、

今年は大阪稽古を済ましてから応援出演して、仕舞「弱法師(よろぼうし)」地頭を勤めました。

大阪支部に所属する能楽師たちが一同に出演するわけで、

各流儀参加ですから、華やかに賑やかです。

昼夜2公演、同一演目を、違う流儀、違う役者が演ずるのも

興味をそそる企画です。

普段とは違う「立会能」的な、良い緊張感も役者側に出ます。

見所は満席でした。

 

その後京都に移り、世界で名を馳す精進料理人、棚橋俊夫さん宅にお邪魔しました。

氏は昨年、東京より京都に移り、造形大学で教鞭をとっておられます。

もともとは彼のお店「月心居」で大倉源次郎さんと共演したご縁でしたが、

彼が修行した近江の「月心寺」が、私が子ども時代から懇意にさせていただいていた、

という偶然もあって、まさしく「ご縁」を感じる御仁です。

月心寺は、能によく引用される近江の「走井の水」がある御寺です。

広重の浮世絵にも、走井の水は茶店と共に登場します。

大正期に橋本閑雪の別邸となり、その後寺になりましたが、

私の伯父と閑雪が懇意にしていたために、子どものころから

伺っていたのです。

精進料理のおいしい寺として有名です。

棚橋さんと「男2人」で色々語り合えた一夜でした。

 

24日早朝、棚橋宅を失礼して、山陰線で亀岡に稽古に参りました。

さすがに冷え込んでおりました。

しかし、清浄な空気の中での稽古は気持ちの良いものでした。

 

稽古は20時までいたし、クリスマスイヴは京都四条に戻り、

DVDでお世話になっている作曲家の上田益さんと「男2人」で打合せ兼クリスマスディナー。

新年、来月の17日に神戸松方ホールでの「レクイエムプロジェクト」で

今回は私が新作能舞「光明」を勤めます。

※毎年恒例、更に入場無料とあって、皆さまに告知する間もなく、

すぐに定員に達してしまいました。

上田さんは、わたくしが「会長」と慕う、日本刺繍家でピアニストでもある久渡かおるさんの

御紹介に依るものです。

上田さんは久渡さんの幼馴染です。

そして、私と上田さんは、実家も現住所も、近所なのであります。

満次郎の会に関わっていただいている方の中にも、「会長系」の方がいらっしゃいます。

上田さんとお互いに会長の御引き合わせに感謝した次第であります。

 

その後、左京区の某大学部室にて開催されている忘年会に闖入、

指導を任せる能楽師と学生達20人と杯をかわしました。

勿論、サンタさんとして、手土産持参でサプライズ出現いたしました。

 

25日も加茂の河原にあるS荘を拝借して、プロジェクト会議。

代表は同志社女子大教授の仲万美子氏。

この方との御縁も不思議であります。

それぞれの祖父が大連で謡の師弟関係にあったのですが、

氏が御研究のために御自身の祖父様の日記を調査していた際に、

祖父孝一郎の名をご覧になり、或る方を通じて私にたどり着き、

御一緒に研究プロジェクトに関わることになりました。

そして、孫同志も師弟関係となったのです・・・。

 

夜には実家で35年ぶりにクリスマスを過ごしました。

 

26日は講師を勤める大阪能楽養成会の発表会。

下は中学生から20代まで、能楽師予備軍が元気に舞台を勤めました。

課題はそれぞれありますが、やる気はシッカリあるようで、

少し安心しました。

彼らに度々話してもまだ理解できていないでしょうが、

いかに幸せな環境にいるか・・・。

年間4回の発表会に、それぞれの手厚い稽古、お客様の温かい応援。

それもこれも、ご支援の賜物。

いつか報える様に頑張ってもらいたいばかりです。

 

街は大忙し、

加茂の河原は静かでした。SA3E0002kamogawa.jpg

ゆく水の流れは絶えずして、

しかも元の水にはあらず・・・

 

 

 

 

第2回満次郎の会から、はや2週間も経ちました・・・

 

いまだにお客様や助演者からの御感想聴取、

スタッフとのミーティングを重ねております。

前回にも書きましたように、良いことも、改善すべきところも、

たくさん御意見賜り、有難いことです。

 

当日は北は北海道から南は九州まで、駆けつけてくださったお客様始め、

御遠方からも多数御来堂賜り、感激この上なく、

冒頭の御挨拶では胸に込み上げ、一瞬絶句するほどでした。

 

お忙しい中、楽しみに思っていただきお越し下さったお客様に、

可能な範囲で御挨拶させていただくのは当然と考えております。

 

開場時に受付でお迎えいたしましたが、お客様全員に御挨拶もできず、

(勿論、中には私が何者かを御存じなく通り過ぎる方もいらっしゃいます)

高いところから失礼ではありますが、冒頭舞台より御挨拶させていただいた

次第でございます。

 

「舞台の前にそこまでもしなくても・・・」

「舞台にもっと集中すべき」

との、私の精神・体力を気遣っていただく御意見もございますが、

開演から私の出番までは1時間半あります。

楽屋でも雑用はありますが、

その間に集中できないようでは、待ち時間3時間でも5時間でも同じことでしょう。

 

自身が主宰する公演で、パンフレットの活字のみの御挨拶ですませるのが、

私には気が済まないのであります。

 

そのパンフレットにお恥ずかしい誤記がございました。

わざわざ「他流」からお招きしている、「観世流」の片山清司さんと観世喜正さんを

あろうことか「シテ方宝生流」と御紹介してしまいました。

 

冒頭御挨拶で、お二人の御紹介を兼ねて「シテ方観世流」でいらっしゃることを

御説明しましたが、

御本人には丁重にお詫びしたものの、お客様に対する御説明・お詫びが

今考えますと不十分であったと、深く反省しております。

 

その他改善点につき、検討を開始しておりますが、

引き続き皆さまより、御意見を賜りたいと存じますので、

宜しくお願い申し上げます。

 

今後とも鋭意努力して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

昨日、満次郎の会 終了いたしました。

 

お陰さまで、たくさんのお客様に御高覧いただき、感謝にたえません。

本当に有難うございました。

 

昨年に引き続き、多くの方々に支えられて、

「満次郎の会」を滞りなく済ませたこと、有難いことでした。

 

御来場のお客差には概ねご好評でしたが、反省点や課題もございます。

御意見も頂戴しました。

ご不便をお掛けいたしましたお客様には、深くお詫び申し上げます。

 

また、私の思惑を御理解いただき、成功のために努力を惜しまずに

様々御協力いただいたアーティストやスタッフの皆さまには、心よりお礼申し上げます。

それぞれの設営は、もっとも良い形となって、

ロビー空間を演出することが出来ました。

 

出演者の皆さまにも、心身ともに御負担を強いた方もあり、

(特にお囃子方)、しかし、素晴らしい舞台を創り上げて下さいました。

 

応援して下さった全ての方に、御礼申し上げます。

 

さらなる充実を目指したいと存じます。

どうぞ今後も、宜しくお願い致します。

来年は10月1日でございます。

じっくり練り上げたいと思います。

 

ついに明日・・・

 

昨夜から続く大雨風で、東京~新横浜間の新幹線が止まるほどです。

やがて緩やかに回復するようですが、風が強いらしく、首都圏の方々は、

お気を付け下さいませ。

 

明日は目出度く晴れ!と思います。

新幹線も、明日は目出度く、青森まで開通です。

 

では、ロビー編をあげてしまいましょう。

 

残るは「M-1」です。

勿論、「漫才グランプリ」では、ありません。

「満次郎の会のDVDその1」で、あります。

 

 

85インチ特大プラズマモニターでご覧いただきますが、

その脇に控えたスピーカーシステム。

無駄を一切省くことによって、忠実な音の再現とコストダウンを実現させた、

由井啓之さんが開発なさった「YOSHII 9」。

見た目は単なる簡素な筒ですが、実力は大変なものです。

 

「より良くするために、無駄を削っていく」という方向性が

能とも共通します。

由井氏曰く、余計な機械やコードやシステムが、音を壊すと。

その実力は、他の同等のものと比べて、10%のコストパフォーマンスです。

お楽しみに!

 

さて、入り口のいけはな大作をご覧いいただいたらお席を確認いただき、

身軽になられてロビー空間をお楽しみいただく事を、おすすめ致します。

 

満茶屋メニュー(栗ほうじ茶とミニ白玉ぜんざい)をお楽しみいただくには、

満茶屋チケット450円をお求めになられて、

満茶屋店内、またはロビーでも商品をお出しします。

 

椅子の配置も、普段と変えてありますので適宜お召し上がりくださいませ。

 

そのうちに、「M-1」が始まりますぞ。

宜しかったら、お買い求めいただきますと幸甚です。NOHM1_DVD_hansoku.jpg

先着100名様に、私目のサイン入りポストカードを

お付けして(いらなくても、です)おります。

 

4日当日が発売開始日です。