レクイエムプロジェクトの本元、神戸での「光明」監修・主演の仕事は、
是非ともやらせていただきたいものでした。
毎年「その日」の1月17日に開催される、
プロジェクト実行委員会(上田益氏代表)のレクイエムコンサート、
本年は神戸新聞の松方ホールでの開催。
下見は5日、久しぶりに生まれ故郷の神戸に参りました。
まさしく新幹線「新神戸駅」は、もとは神戸市民病院の敷地、
私の出生場所であります。
先日の11月7日東京公演場所の朝日ホールよりは
大きなステージで、「光明」をさらに進化させることが可能と判断しました。
また、今回のひとつの目玉としては、
友人の熊野寿哉氏デザインの衣装を用いること。
彼も大阪の人間であり、気持ちよく協力してくれました。
前回、唐織を打掛のように羽織って登場するという演出をいたしましたが、
その唐織に代わるものをお願いしました。
日本の観念、特に能の世界では、「左右対称主義」であるのですが、
彼の衣装は、能の伝統的な衣裳のデザインを元に、
左右不対称の部分も加えてありました。
一瞬、我々は戸惑いましたが、やがて、東西洋の習合を元にした「光明」には
もっとも適した衣装であると理解したのです。
1週間ほど殆ど不眠不休で縫い上げた彼曰く、
「魂入りました! 出来上がった時は嬉しくて・・・」
コンセプトが合わなければ、ス●ッ●の衣装を頼まれても断るくらいの
ポリシーの持ち主ですから、私も思わず嬉しくなりました。
前日の16日は福岡で九州宝生会、新幹線で神戸に向かうも、
先行車の故障で90分の遅れ。
上りも雪で遅れていました。
17日早朝より照明舞台面の最終調整、反響板背面に濃いめの照明をアッパーで当て、
ホリゾンにする計画に決着しました。
これで、制約はあるものの、かなり効果を上げれそうです。
13時からの照明のコンピュータ入力まで暫し休憩。