13時、照明のプログラムを決定、
15時には能楽師側メンバーも揃い、最終打ち合わせ。
16時からゲネプロ、ほぼ問題なく終了し、ひと安心です。
19時開演、出番直前に能楽師で集まり、黙祷をささげ、舞台袖に待機。
いつもの様に公募したメッセージから抜粋して朗読されます。
会場からはすすり泣く声・・・
能の世界では相当に哀れな話も多いのですが、
現実の話を、現実に体験した方々の前で、しかもその土地で演ずる重みは、
覚悟していたよりも重いものでありました。
年々図々しさを増す私は、数千人の前で舞う時も、
心地よい緊張感を感じているのですが、
この異様な緊張感には、苦しみました。
傷口を広げるだけの自己満足の舞台にはしない、
「光明」は明日への希望を感じてもらう曲であります。
しかし、それは相当に高い壁であります。
指揮者、オーケストラ、コーラス、能楽師、スタッフ・・・
皆が同じ気持ちで習合せねば、無責任なものになってしまいます。
終了後にロビーで、見知らぬお客様から「有難う」と握手されたときには、
やっとその緊張が弛みました。
第2部の上田氏作のレクイエムコーラスも素晴らしいものでした。
ニュースでは、現在の神戸の住民の40%近い方が、
震災を知らない方だとか。
来年も「光明」を是非に・・・との事です。
当日はホール前の万葉の湯に泊まり、
朝第一便で神戸空港より帰京いたしました。