10年ほど前まで、「ゴールデンウイーク」は「毎日舞台の週」でしたが、
最近では連休に催しを避ける傾向があり、むしろ舞台は続かなくなりました。
この情勢、観光地も頑張ってらっしゃいますので、応援しましょう!
私は例年仕事漬けです。 が、毎日移動して、連休ファミリーウオッチングなどしています。
1年で最も運賃の高い時期、混雑する時期ですが、指定券など一切取らず、
座右の銘「臨機応変」で動き回っております。
3日には、山陰線で綾部に参ります。
織物に所縁のある土地ですが、綾部の長生殿能舞台で「呉服」を初演いたします。
大変珍しい曲で、関西では明治以降宝生流では演じられておりません。
正直、私も一生勤めない予感さえありましたが・・・リクエストにお応えする形で、挑戦です。
「呉服」は「くれは」と読みます。
応神天皇の頃、中国から機織り技術を伝えた2人の女工、
「くれはどり」「あやはどり」が現代(といっても室町時代?)に現れ、
機織りを見せ(機織りの作り物を出します)、
織姫の姿となり、舞を舞い、宝の綾を織り、帝に献上します。
大掛かりな作り物を製作しますので、なかなか上演されないのでしょう。
もっとも、作り物を出さないやり方もあるのですが、
やはり出したほうが面白いのです。
さらに「作り物出」という特殊演出になると、後半もツレが登場し、
シテと天女の舞を相舞します。
いわゆる「脇能」としては、相当に変わった凝った演出であります。
途中の亀岡ではトロッコ列車や保津川下りなども楽しめます。
勿論、京の都もすぐそばです。
花粉症もそろそろ終息を迎え、さわやかな時節到来であります!