103 がんばれ!ゴールデンウイーク

10年ほど前まで、「ゴールデンウイーク」は「毎日舞台の週」でしたが、

最近では連休に催しを避ける傾向があり、むしろ舞台は続かなくなりました。

 

この情勢、観光地も頑張ってらっしゃいますので、応援しましょう!

 

私は例年仕事漬けです。 が、毎日移動して、連休ファミリーウオッチングなどしています。

1年で最も運賃の高い時期、混雑する時期ですが、指定券など一切取らず、

座右の銘「臨機応変」で動き回っております。

 

3日には、山陰線で綾部に参ります。

織物に所縁のある土地ですが、綾部の長生殿能舞台で「呉服」を初演いたします。

大変珍しい曲で、関西では明治以降宝生流では演じられておりません。

正直、私も一生勤めない予感さえありましたが・・・リクエストにお応えする形で、挑戦です。

 

「呉服」は「くれは」と読みます。

応神天皇の頃、中国から機織り技術を伝えた2人の女工、

「くれはどり」「あやはどり」が現代(といっても室町時代?)に現れ、

機織りを見せ(機織りの作り物を出します)、

織姫の姿となり、舞を舞い、宝の綾を織り、帝に献上します。

 

大掛かりな作り物を製作しますので、なかなか上演されないのでしょう。

もっとも、作り物を出さないやり方もあるのですが、

やはり出したほうが面白いのです。

 

さらに「作り物出」という特殊演出になると、後半もツレが登場し、

シテと天女の舞を相舞します。

いわゆる「脇能」としては、相当に変わった凝った演出であります。

 

途中の亀岡ではトロッコ列車や保津川下りなども楽しめます。

勿論、京の都もすぐそばです。

花粉症もそろそろ終息を迎え、さわやかな時節到来であります!