今宵は旧暦の9月13日夜、「栗名月」として収穫を祈念して
栗などの御供えをして月を愛でる夜です。
ちょうど月の形も「栗」のような。
8月15夜と9月13夜は両方愛でるべきなのだそうで、
どちらかを逃すと「片見月」と忌む慣わしもあります。
今年は両方御覧なった方多いのでは?
昨夜は国立能楽堂の渡邊荀之助師「阿漕」の地謡を済ませ、
沼津御用邸で例年の如く「栗名月の宴」に出演。
これは御用邸内の学問所を使って謡と舞を1曲ずつお話しながら、
御鑑賞いただき、お料理と、野点御席と、栗名月を楽しんでいただく宴です。
今回は「鎮魂と希望」をテーマに、海に所縁のある曲ばかり、
追善からはじまり祝言に留めるものとしました。
海のまん前である御用邸の御座敷で、
お客様はそれぞれ思いをなされた事と存じます。
自然を恨まず、自然を愛する日本人でありたいと願います。