166 もうすぐ五雲会 & 名古屋宝生会定式能

おしらせにもございますように、土曜日は五雲会、日曜日は名古屋宝生会定式能でございます。

多数お出かけ頂けます様に願っております。


名古屋では国栖のシテを勤めます。

壬申の乱をテーマにした緊迫した前半と、
神の舞をテーマにした後半、大変面白い能の演出をお楽しみいただける曲です。

叔父の大伴皇子に襲われて吉野山に逃れてきた清見原天皇(子方)は
3日間ほど食事も出来ず、漁師の老人(前シテ)が献上した鮎を食し、
その残りを老人に授けます。

その御残りは、あまりに生き生きとしていて、吉野川へ放つと
また泳ぎ出すという伝説も出てきます。(鮎の段)

追手が迫り、船をうつ伏せて隠れる場面、緊迫した展開です。
追手を追い返す老人も圧巻。

やがて天より花降り下り音楽聞こえ、天女が現れて舞います。

通常天女は「天女の舞」という音楽で舞うのですが、
この曲に限り、「下がり端」という音楽で舞います。

そして蔵王権現(後シテ)が出現し、勇壮な舞を見せて、
天皇を守護することを誓い、虚空に去って行きます。


私の初舞台はこの曲の子方でした。

今回も可愛い子方が登場します。お楽しみに。