「旧雨今雨」という言葉が御座います。
「雨」と「友」は中国に於いて同じ音のため、友の事を「雨」であらわす事があります。
つまり旧雨今雨とは古い友と新しい友という意味です。
金春流太鼓方23代宗家の金春國和氏は、57歳と言う若さで惜しくも病の床から
檜舞台に復帰することなく急逝されました。
「旧雨」のなかから個人的に集まり、氏を偲び、遺子國直新宗家を応援しようと
少々僭越ながらも、仲間の個人的な流儀・役柄を越えた会を催すこととなりました。
始まりにはプレトークで子どもからの付き合いのメンバーで対談、
その後、心を込めてメンバー、ゲストでしっかりと舞台を勤めようという企画です。
平日の夜の会ですが、「止まぬ雨はなし。雨降らねば虹も出ぬ」という心で
すなわち、涙の雨もいつしか止み、そのあとには希望見出す光が射して虹が出るように・・・
という心で御座います。
旧雨今雨ともに舞台を勤め、雲上の氏に捧げ、お客様共々「虹」を観て頂けるように
尽くそうと同人一同で考えて居ります。
当日券もまだ御座います。
国立能楽堂 17時開場 17時30分開演
半 能 「融」 思立之出・舞返 観世銕之丞 森 常好ほか
舞囃子「西行桜」武田孝史 「船弁慶」粟谷明生
一調、仕舞、独鼓など多数。