2015年10月アーカイブ
孝門の能を聴く会を終えて、
![2015-09-28 13.40.37.jpgのサムネール画像](http://manjiro-nohgaku.com/blog/assets_c/2015/10/2015-09-28 13.40.37-thumb-250x166-1408.jpg)
淀川の枚方河川敷へ急行。
枚方の人々が民間レベルで歴史ある枚方の川辺の文化を遺し創る!という意気込みで、
くらわんか船、鍵屋で有名な川辺にて、千人で月の宴を!
という、私としては、してやられたような?企画に及び頂きました。
日没には川に向かい氏神様を祀る尾上神社宮司による神事、
続いて御神火による火入の儀、
そして薪能は「融」を勤めました。
川風荒くとも、良く晴れた秋空に中秋の名月は照り輝き、
なんともいえぬ「風流」が生まれ、舞っている私も
ことのほか気持ちの良い能を勤めることが出来ました。
この素晴らしい記録写真をご覧ぜよ!
![2015-09-28 13.40.37.jpgのサムネール画像](http://manjiro-nohgaku.com/blog/assets_c/2015/10/2015-09-28 13.40.37-thumb-250x166-1408.jpg)
まるで合成写真の様な、奇跡的な能写真です。
我々の後はジャズの演奏。
文化的な大月見、大成功でした。
感謝
去る9月27日、香里能楽堂で開催された、
「辰巳孝門の能を聴く会」は、思い掛けず大勢のお客様にお越しいただき、
兄孝門はもとより、私どもも嬉しい限りで御座いました。
今回、難病を患い舞台を勤めることが叶わなくなった兄の、
生甲斐となっておる能の創作活動に、
応援してくださる方もあり、ほとんどご迷惑をお掛けしながらも
発表の場を設けることとなりました。
金春ご宗家が個人的にご支援下さり、特別出演もしていただきました。
これは、金春流と宝生流のコラボレーションでも共演でもなく、
あくまで個人的にご賛同いただき、兄の作品に個人的に節付していただいて
独吟(1人だけで全曲歌唱)していただく・・・という、
およそ例の無いことで御座いました。
そのほか、私共も一部に節付して「試謡」いたしました。
詞章はお客様に配布して、御批評を仰ぎました。
心より感謝申し上げます。
そして、中秋の名月を迎え、我々は引き続き、月と川と大地と神に捧げる能を舞いに・・・
興福寺、国宝の東の金堂前で例年行われる「塔影能」、
お天気も良く無事に勤めることが出来ました。
仏様に奉納する法事でありますので、
まず第一に無事に勤めることを最大の目的に致します。
翁を勤めるのと同じです。
最初に法要があり、陪観者(お客様)もご一緒に立礼三拝して開始、
奉納役者代表として、私も舞台正中に進み座礼して
能組へと進みました。
東金堂と五重塔
舞囃子「天 鼓」辰巳和磨 笛 藤田六郎兵衛 小鼓 成田達志 大鼓 高野 彰
狂 言「寝音曲」茂山 茂
能 「葛 城」神楽 辰巳満次郎 福王茂十郎
南都の能の聖地で、奉納させていただくことは名誉であり、
また、悠久に思いを馳せることで御座いました。
既に終了時には相当に冷え込む季節となっておりました。
静かに更け行く月夜で御座いました。