2016年2月アーカイブ

宝生会の新企画「能+1」

月並能の前に、対談や講座を行う企画です。

2月14日の第1回目は私の担当、大勢のお越しを有難うございました。


石草流家元の奥平清鳳先生との対談と

「花所望」の実演、道具を運ぶところからお見せするもので、

今回は私も演出に関わり、能楽師に道具や花を運んでもらい、

面白い立華が出来たと思います。



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3月は装束着付け実演、毎回面白い企画が登場することと思います。

是非お出かけくださいませ!!

能+1宝生会ページ

「旧雨今雨」という言葉が御座います。

「雨」と「友」は中国に於いて同じ音のため、友の事を「雨」であらわす事があります。

つまり旧雨今雨とは古い友と新しい友という意味です。


金春流太鼓方23代宗家の金春國和氏は、57歳と言う若さで惜しくも病の床から

檜舞台に復帰することなく急逝されました。

「旧雨」のなかから個人的に集まり、氏を偲び、遺子國直新宗家を応援しようと

少々僭越ながらも、仲間の個人的な流儀・役柄を越えた会を催すこととなりました。


始まりにはプレトークで子どもからの付き合いのメンバーで対談、

その後、心を込めてメンバー、ゲストでしっかりと舞台を勤めようという企画です。


平日の夜の会ですが、「止まぬ雨はなし。雨降らねば虹も出ぬ」という心で

すなわち、涙の雨もいつしか止み、そのあとには希望見出す光が射して虹が出るように・・・

という心で御座います。


旧雨今雨ともに舞台を勤め、雲上の氏に捧げ、お客様共々「虹」を観て頂けるように

尽くそうと同人一同で考えて居ります。

当日券もまだ御座います。


国立能楽堂 17時開場 17時30分開演

半 能 「融」 思立之出・舞返   観世銕之丞  森 常好ほか

舞囃子「西行桜」武田孝史 「船弁慶」粟谷明生

     一調、仕舞、独鼓など多数。


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昨年秋の東京満会で予告しました通り、

本年の東西満会は「道成寺」スペシャルです。

2月8日より発売開始、良いお席から争奪戦が予想されております・・・。


是非お早目に!


道成寺の小野俊成院主にお出ましいただき、能舞台で「道成寺縁起」を

絵解きしていただきます。必見!


文化庁文化交流使仲間の関西在住、東京芸大の後輩でもあられる

生田流箏曲の山路みほ様に、「新娘道成寺」を。


そしてもちろん、能「道成寺」も、勤めます。

若手の初演とは違い、気力・体力に加え、技術力、芸術性も求められます。

また僅かなことで大きなアクシデントが起きる可能性もあります。


まさに試練を己に課して、1年に2度も計画してしまいました。


正月には道成寺に参拝、御祈願もいただき、あとは精進あるのみ。


関西での宝生の道成寺は久し振りです。お見逃しなく!

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チラシのオモテ面は室町期の「道成寺縁起」  裏面は道成寺境内へ登る石段。

安珍も清姫も白拍子花子も登った石段・・・

チケット申込みはこちら



開館50周年記念の香里能楽堂では、関西宝生流定期能である「七宝会」も

通年で企画公演を致します。

その1回目、2月6日は神事能「翁」、「鞍馬天狗」、狂言「昆布売」です。

翁は香里能楽堂では舞台披き以来の50年振り、

その時は父と兄が勤め、今回は私と息子の和磨で勤めます。

精進潔斎も1週間続けます。前夜からは別火といって、火も翁出演者以外とは同じくせず、

心静かに過ごします。


親子でこの神事に勤める事、感極まるものが御座います。



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