七夕に開催しました「七宝会七夕公演」、
七夕には珍しい梅雨の晴れ間になりまして、夜空には天の川も見えたようです。
試演、素舞「舎利」は、この曲には無い仕舞形式で釈迦の舎利を奪い逃げる足疾鬼と
取り戻そうと追いかける韋駄天との激しいバトル、やがて散々に打ちのめされて
韋駄天に舎利を渡すという、ダイナミックで面白い部分。
茂山千三郎さんの狂言小舞「暁明星」は、一夜の逢瀬を惜しむ男を、
色っぽく、しかしコミカルにコンパクトに演じられました。
そして、嶋原司太夫の新作書き下ろし「比翼連理」、
始めは蝋燭灯りのみに登場する「かしの式」という嶋原太夫独特の顔見世儀式、
そして、重森三果さんの三絃と唄での太夫舞い(篠塚流)は
太夫自らの作詞、大変深い情感あふれる舞となりました。
鼎談は、この3人で。それぞれの演目を詳しく深く解説し、七夕談義を。
そして能「楊貴妃」は、玉簾の特殊演出で、より一層深淵な玉妃の世界を感じさせる
能らしい演出でした。
シテと地謡は女流能楽師、東京、名古屋、福岡からの応援をお願いしました。
次回七宝会は、9月9日、重陽公演です。桂吉坊の解説落語、狂言小舞、
そして「土蜘」「紅葉狩」の能でございます!
ぜひとも宜しくお願い申し上げます。