331 保元物語と殺生石?

お蔭様で楽劇「保元物語」の舞台は大成功、お客様にもご好評を賜りました。

全関係者の努力の賜物かと存じます。

全ての関係者が心身ともに相当な苦心をしました。

よくぞゲネ含み1日3回も皆が頑張ってくれたものです。


私も最後には足の裏がつる程になったのは初体験であります。


崇徳の不幸は色々あったようですが、やはり美福門院に憎まれたことが

大きな切っ掛けとなったと思います。

そして、その美福がモデルと言われれるのが殺生石の「玉藻の前」

天竺、中国、日本と殿上人を惑わし世を乱した・・・


そして27日には偶然、岩村城址で殺生石を勤めます。

不思議な御縁です。

玉藻の前は終には善心となります。

玄翁上人曰く、

余りの悪念はかえって善心となるべし、と。


保元物語では最後に崇徳が

「人間のこの世にあらん限り 罪業尽くることなし

罪業尽くることなくば 魔縁の怖れもまた 永劫なり」

と言い置き、白峰の陵に静かに消え失せます。


悪を起こすものは何か、何故悪を働くようになったのか、

それを大昔から追及するのが能であった筈です。


世の中にある事件は益々悲惨になります。

しかし、なぜそれが起こったか、何がその者をそうさせたかを

能のように追求しなければ、世は棲みにくくなるばかりかと思われます。




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